ユタカ2イキルオテツダイ

ほんの少しずつ、ゆたかになってゆきましょう

仕事がない時代がやってくる

『WORLD WITHOUT WORK』(ダニエル・サスキンド、訳上原裕美子、2022) 未来のテクノロジー失業の脅威 <以下一部抜粋・要約> 垣間見える未来 本書で考察していくとおり、この先に待ち構える根幹的な難問、それは分配の問題だ。 技術進歩は人類全体をかつて…

全然この世界に属していない

『国家の尊厳』(先崎彰容、2021) 社会で、私たちの共通の道徳観は、しばらく姿を見せていないと思います。 私はその姿を見てみたいと思います。 それは、自分が想像できることが望ましいと思います。 それには知識がいると思います。 知識なんかなくても直…

通貨発行のシステムが間違っている

『公共貨幣入門』(山口薫/山口陽恵、2021) 私たちが普段使っている「紙幣」は、公共貨幣ではない! 表の定義です。 「公共貨幣とは、議会や政府又は時の権威・権力者が無利子で発行する貨幣である」 私たちが使っている、硬貨と紙幣のうち、硬貨だけが、…

世界2.0

『世界2.0』(佐藤航陽、2022) メタバースの歩き方と創り方 過去記事で、『お金2.0』を紹介しました。 同じ作者の「さとうかつあき」さんです。 <以下一部抜粋・要約> メタバースとは何か? 今、世の中ではメタバースという新しいテクノロジーに対して、…

世界はすでに破綻しているのか?

『世界はすでに破綻しているのか?』(高城剛、2014) <以下一部抜粋・要約> 国家財政破綻、人はどう生き延びたのか? アルゼンチン 国民は誰もお金を信用していない ボカ地区に向かうと、一角にあるカフェの中でマーケットが開かれていた。 焼きたてのパ…

そして、生き残るのは日本だけ!

『そして、生き残るのは日本だけ!』(増田悦佐、2013) <以下一部抜粋・要約> 輸出は今では4割が円ベースになっている 今、日本の輸出製品のうちの4割は円ベースになっている。 つまり、4割は円安になっても、何の得もない。 その輸出に比べると、輸入で…

金次郎の改革

『二宮金次郎』(二宮康裕、2013) Twitterを見ていたら、岸田内閣の総合経済対策について、「そうじゃないやろ、減税やろ、せやろがい」と説得力のあることを言っていました。 せやろがい@九州ツアー中 on Twitter: "総合経済対策29.1兆円の使い道について …

データが語る日本財政の未来

『データが語る日本財政の未来』(明石順平、2019) <以下一部抜粋・要約> 国債とは何か 国債とはどういう法律に基づいて発行されているか 一般的に「国の借金1000兆円」と言われているのは、公債と政府短期証券、借入金のことだ。 まずは建設国債のことか…

コロナ後の未来

『コロナ後の未来』(ユヴァル・ノア・ハラリ/カタリン・カリコ/ポール・ナース/リンダ・グラットン/リチャード・フロリダ/スコット・ギャロウェイ/イアン・ブレマー/編大野和基、2022) <以下一部抜粋・要約> デジタル独裁主義の悪夢を阻むには ユ…

教養としての決済

『教養としての決済』(ゴットフリート・レイブラント/ナターシャ・デ・テラン、2022) 私は、決済について深く考えたことはありませんでした。 電子決済をすることが当たり前になったこのごろですが、なぜ手数料が引かれないのか、誰がそのシステムを保つ…

日本を良くしたい

『未来のための日本の処方箋』(矢作直樹、秋山眞人、2014) 本書プロフィールより一部抜粋します。 矢作直樹さんは、東京大学医学部附属病院救急部・集中治療部部長です。 2011年に『人は死なない』を執筆し、ベストセラーになりました。 秋山眞人さんは、…

エンジェル投資家

『エンジェル投資家』(ジェイソン・カラカニス、2018) <以下一部抜粋・要約> 誰もこういう本を書かなかったので私が書くことにした 世界はますます少数の人間に支配される傾向にある。 力があって頭が切れる連中、つまりロボットを設計したりソフトウェ…

ユダヤ人は何を望むのか

『ユダヤ商人と貨幣・金融の世界史』(宮崎正勝、2019 ) 流浪の民であるユダヤ人が、世界の金融を動かしていくさまが、書かれています。 <以下一部抜粋・要約> 亡国の民となったユダヤ人が「ネットワークの民」として貨幣を操り、マイノリティーながら世…

悪者は誰なのか

『ダボスマン』(ピーター・S・グッドマン、2022) スイスのダボスで例年行われる世界経済フォーラム総会(通称ダボス会議)に集う、名だたる億万長者たちの呼称。 40年ほどの間に、世界の億万長者と、私たちの間には、大きな格差が生じてしまった。 日本…

プレップ経済倫理学

『プレップ経済倫理学』(柘植尚則、2014) これから日本の経済は、どうなってゆくのでしょうか。 この本を読むと、修正資本主義というのが、今の日本の経済のようだ、ということがわかりました。 格差や、不平等を解消しようとした福祉国家は、ヨーロッパで…

黄金の国の復活

『世界通貨戦争後の支配者たち』(原田武夫、2011) ーーロスチャイルド家と「黄金の国」の“密約” <一部抜粋・要約> 自虐的な日本人 ドイツ・ボンにある大使館に勤務していた頃感じたあの「ギャップ」と全く以て相似形の「ギャップ」が再び私の目の前に現…

農業消滅【危機は人為的につくられる】

『農業消滅』(鈴木宣弘、2021) なぜ農家の暮らしが成り立たないのか、知りたかっただけなのに、大変なことになってしまった。 <以下一部抜粋・要約> 輸出規制は簡単に起こる FAO (国連食糧農業機関)によれば、コロナ禍によって2020年3月から6月の段階で…

数千年前から、人類は闇をさまよっている。

『リアルの私はどこにいる?』(森博嗣、2022) 本の冒頭の引用文です。(『ロスト・シンボル』ダン・ブラウン) 数千年前から、人類は闇をさまよっている。 けれども今、かつて予言された通り、変化が訪れつつある。 闇雲に突き進む歴史を重ねた末、人類は…

BIS国際決済銀行 隠された歴史

『BIS国際決済銀行 隠された歴史』(アダム・レボー、監訳副島隆彦、訳古村治彦、2016) <以下一部抜粋・要約> 中央銀行総裁会議に出席する総裁や各国の中央銀行の幹部たちは全員が公僕である。 各国の外貨準備を管理しているが、この金はそれぞれの国の国…

未来都市のイメージ【持続可能性の高い総合特区を創れ】

『大震災を跳ね返せ!日本大転換革命』(藤原直哉、2011) この本は、東日本大震災の直後に書かれています。 日本復興のアイデアは、今でも古く感じません。 <以下一部抜粋・要約> 「成長の限界」を「大転換へのジャンプ」に 現在、我々が直面している原油…

上位1パーセントは、0.1パーセントも含まれる、0.00001パーセントも【庶民にはわからん経済倫理】

『世界の99%を貧困にする経済』(ジョセフ・ E ・スティグリッツ、2012) 経済ニュースでは見えてこない内容です。 問題は、経済よりも、政治なんですって。 <以下一部抜粋・要約> 日本の読者へ 日本人は繁栄を幅広く共有できたのか 不平等はグローバルな…

バチカン株式会社【やっちゃった】

『バチカン株式会社』(ジャンルイージ・ルッツィ、監訳竹下・ルッジリ・アンナ、訳花木知子・鈴木真由美) 金融市場を動かす神の汚れた手<きゃー> <以下一部抜粋・要約> 解説 本書『バチカン株式会社』は、2009年5月にイタリアで刊行された。 発売から4…

政策で食料自給率を高めることができないなら

『それでも百姓になりたい!』(今関知良、2000) 著者は、脱サラで農家になりました。 実際のところ、農業で暮らしていけるのでしょうか。 本書はその疑問に答えます。 「農水省のデータでは、土地を持っている農業者1人の年収が90万円を下回っている」と書…

資本主義は、国によってちがう【アメリカ資本主義を取り戻せ】

『人々のための資本主義』(ルイジ・ジンガレス、2013) 著者はイタリア生まれですが、イタリアに嫌気がさして、アメリカへ渡りました。 イタリアでは、実力ではなく、クローニー(縁故)が出世の鍵だからです。 しかし、実力主義、自由の国アメリカは、変わ…

言語と貨幣は、同じだ

『書物と貨幣の五千年史』(永田希、2021) 世界最初の書物は、税の記録だった。 <以下一部抜粋・要約> 『資本論』における時間 思想家で哲学者のカール・マルクスは『資本論』を、商品と貨幣について語ることから開始しています。 産業革命の直中、近代文…

民度の上に経済がのる地域社会

『使える経済書100冊』(池田信夫、2010) 「経済書読み」のプロが厳選した、経済書の解説本です。 ありがてえっ。 『資本論』は専門家でさえ、完読している人は一握りだとか。 そんなん、あたしによめるはずないよね。 <以下一部抜粋・要約> 『哲学する民…

物価上昇は、貨幣過剰が原因か 高利貸しに頼る貧困

『東アジア国際通貨と中世日本』(井上正夫、2022) 宋銭と為替からみた経済史とあります。 専門書です。 ここで抜粋するのは個人的な気付きです。 本文の外にある説明のための引用などからでもあります。 断片的な感じになります。 <以下一部抜粋・要約> …

ロシア・インテリゲンツィア

『ロシア・インテリゲンツィアの誕生』(バーリン、編桑野隆、2022 ) 「個人の自由を、徹底して擁護したインテリゲンツィアの人物像を描いた本書は、19世紀のロシアがはらんでいた可能性、普遍性を探り当てる試みである」 と書いてあります。 封建制度に対…

資本主義じゃない、共産主義じゃない【ゼロ地点に立つススメ】

『資本主義に出口はあるか』(荒谷大輔、2019) 私たちがいま生きている「この社会」は、ロックとルソーの思想の上に建っています。 その思想の大前提は、デカルトの「我思う故に我あり」です。 筆者は、その大前提を、疑います。 土台を崩したら、建物が崩…

アメリカが、内側から溶けてゆく【共産主義革命が進行中だわ】

『2022年世界の真実』(馬渕睦夫、2021) この本が書かれたのは、2021年ですが、いま世界中で起こっていることを見ていると、当たっているなと思いました。 ドイツの電気はぜいたく品になってしまったとか、オランダでは一部の農家が、地球温暖化防止の対策…