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ほんの少しずつ、ゆたかになってゆきましょう

13話 日体大アメフト部、監督の免職と理事長の謝罪

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テレビでは、日大アメフト部選手が悪質な反則をし、相手の選手にケガを負わせたことを、連日報道していました。

選手の「監督、コーチより指示があった」とする発言と、監督側の「指示はしていない。あれは生徒がそう受け取ってしまった」

とする発言の食い違いがありました。

 

代理人弁護士が、意見の食い違いについて学校が調査をしないだろうとして、選手の記者会見を行いました。

それに監督側が反論する形で会見を行いました。

言った言わない、と

話をうやむやに持ち込み、「責任を感じている」といいつつも、肝心なところは全責任を選手に負わせていました。

そして、社会問題に発展しました。

 

大学側の発表は

「選手が、そういう精神状態だったことに気が付かなかったことに責任を感じてはいるが、反則は監督側の意図したものではない」というもので、

真相究明をせずに、主観のみでした。

そしてそれは、監督の言い分を尊重し、選手の言い分は尊重しない、というもののようでした。

 

その後、学校長は会見で

『最近の学生はコミュニケーションが…』と選手がそうである、ともとれる発言をしました。

真相究明しない学校に世間は怒りました。

 

 

そんな中で、アメフト連盟が調査に乗り出しました。

 そして、ついに文部科学大臣が大学に「全容解明、再発防止を望む」としました。

 

大学は認識の甘さを認め、謝罪をしました。

そして、内部の人間が調査するのは難しいとして「調査は第三者委員会にまかせる」としました。

 

(私はこの事件で、学校が、教師のいじめ、パワハラを調査できないのだ、

ということがはっきり分かりました)

 

 

 

中間報告は以下のようになりました。 

中間発表の骨子の主な内容<朝日新聞>

・ルールを逸脱した極めて危険なタックルは、(前監督の)内田正人氏と(前コーチの)井上奨氏の指示で行われた

・試合直後のミーティングや記者会見で、内田氏が自らの責任を認めるような発言をする一方、事情聴取では井上氏とともに不自然な弁解を繰り返し、自らの責任を免れ、(当該)選手に責任を押しつけようとしている

・事件発生後、一部の日大関係者より、(タックルをした)当該選手に責任を押しつけ、監督コーチの指示はなかったことにしようとする不当な介入が行われた

 

     ◇

第三者委が行った部員らへのアンケートの主な結果

▽内田氏、井上氏の指示に対して意見を述べることができたか――120人中113人が「できなかった」

▽試合後のミーティングで、内田氏やコーチ陣から反則行為への言及があったか――120人中104人が「あった」

▽当該選手と内田氏、井上氏との間で食い違う説明はどちらが正しいか――「内田氏らが正しい」としたのは120人中0人

▽日大アメフト部をどのように改善すべきか――「悪い伝統を排除し、クリーンな環境作りが必要」「監督、コーチと意見交換ができる環境をつくる」など

 

 

 

最終報告では大学側、監督側に厳しい意見が出されました。その後、大学理事長が大学ホームページに謝罪文を掲載しました。

 

■学生ファーストの理念に立ち返って(日本大学理事長 田中英寿)<抜粋>

 アメリカンフットボール部の反則タックルをめぐる問題について、調査をお願いしていた第三者委員会から7月30日に最終報告書を受け取りました。一読して、わたくしの心に突き刺さった一言があります。「日大において学生ファーストの精神が見失われていた」

 日本大学は多くのやらねばならない課題、宿題をいただきました。競技部へのガバナンス強化が柱です。保健体育審議会の組織改革を急ぎ、日大競技部を新しい姿に変えていく。こうした努力のなかで、アメリカンフットボール部は「強くたくましい、フェアプレーのお手本となるチーム」として再生していくことになります。

 

 

 

第三者委員会が、ここまでやってくれて本当によかった。あきらめていた壁を突破してくれました。

選手の語ったことが真実であること、監督側が信用できないことがはっきりとしました。

金ちゃんの思いが晴れるようでした。

 

「当事者意識が欠けている」、として非難されていた理事長の意識が変わったのは、第三者委員会の委員長が言っていましたが

「何度も話し合いをしていく中で変わっていった」のだそうです。

 

 

以下に「悪質タックル」事件の記事を貼っておきますので(下線部はわたし)、興味のある方はどうぞ。

 

 

 

< ウィキペディアより抜粋 >

5月9日、日本大学アメリカンフットボール部と関西学院大学アメリカンフットボール部の定期戦において、日本大学(以降選手Aと記載)が3度のファウルを犯し資格没収となる事態が発生した。

日大は回答書を提出したが、ラフプレーを認めて謝罪するが、指導者による指導と選手の受け取り方に乖離があったためで監督から指示はしていない、とした。

内田は被害を受けた選手Bとその父親に謝罪を行い、帰途の大阪国際空港などで取材に応じ、「全て私の責任です」と監督を辞任することを明かした。しかし、選手Bの父親は「日大選手がどうしてあのようなプレーをしたのかの説明がなかったし、指示があったかも(監督が)話されなかったので釈然としない」と遺憾の意を示し、

5月21日までに大阪府警察に被害届を出しており、その後の5月31日には、内田前監督とC前コーチを傷害の疑いで警視庁に告訴した。

 

代理人弁護士の決断と説明

5月15日に日大が行った関学大に対する回答書、また報道機関に対する日大アメフト部からの文書、いずれも「指導者の指導と本人との理解の間に乖離がある」と書かれていながら本人に一度も部としての確認がないことについて「これはおかしいのではないか」とし、「これはおそらく大学、部としての聞き取りをやらないであろう」と判断し、急遽会見を決めたと語っている

 

関係者の記者会見

5月22日の日大選手Aの記者会見を受け、日大広報部は同日、報道各社へコメント文を発表。その中で「コーチから『1プレー目で(相手の)QBをつぶせ』という言葉があったということは事実です。ただ、これは本学フットボール部においてゲーム前によく使う言葉で、『最初のプレーから思い切って当たれ』という意味です」とし、選手Aの主張を否定した。

 

監督・コーチの記者会見

5月23日、日大の内田前監督とコーチCが、東京都千代田区の日大本部で記者会見を開き、内田、C共に自らの指示を否定した]

会見は2時間以上に渡り、「相手のクオーターバック(QB)を1プレー目で潰せば(試合に)出してやる」と指示を受けたとの選手Aの主張について、内田「私からの指示ではない」「ルールを逸脱するという考えはない。ああいうことは予想できなかった」と回答。

コーチC「QBを潰してこいと言ったのは事実」と認めたが「けがを目的とした指示ではなかった」と釈明、「潰してこい」の意味については「思いっきりプレーしてほしいという意味だった」との主張を繰り返した]

「相手のQBが怪我をして秋の試合に出られなかったら得だろう」との発言について、Iコーチは「一言一句覚えていないが、彼には過激なことを言った。ただ、損とか得とかそういう話はしていない」と回答している]

会見の中で内田は「けがをされた選手や保護者、関学大の皆様に申し訳ない。アメフトに携わっている人にも非常にマイナスになり、責任を感じている」と謝罪し、選手Aに対しても「非常に申し訳なく反省している」、またAの進退について「選手としてもっと活躍できる。我々の責任だが戻ってきてほしい」とも語った。コーチCはAについて「彼を成長させたかったが、重圧をかけてしまった」としている。

 

関東学生アメリカンフットボール連盟の処分

5月10日、選手Aの対外試合禁止、日大指導者に厳重注意の暫定処分発表。

5月29日に緊急に都内で臨時理事会を開き、日大アメフト部の関係者の処分を決め、監督とコーチの選手Aへの指示否定の供述内容を虚偽と判断し、内田正人前監督とC前コーチを除名(永久追放)、ヘッドコーチを資格剥奪(登録の抹消)。

規律委員会の調査によると、日大アメフト部では内田前監督が復帰した2017年から雰囲気が変わり、「白いものも内田さんが黒といえば黒なんだ」というほど内田前監督は絶対的な権力を持つようになった。内田前監督は活躍しそうな選手をチーム全員の前で名指しして、「結果を出さなければ干すぞ」と圧力をかけ、精神的に追い込むような指導を日常的に行っていた、と規律委員会が指摘した。選手の間ではこういう指導を「はまる」と表現され、「はまった」選手が受けた精神的圧力は相当に重かったとみられる。また、規律委員会は反則行為の背景として、「内田前監督による行き過ぎた指導、それをおもんばかったコーチ、なにも言えなかったチームがあった」と結論づけていた。

<日経の記事より>

文科相「大学で対応を」 アメフト悪質反則で日大に  

林芳正文部科学相は25日、日本大アメリカンフットボール選手の悪質な反則問題について「しっかり大学で対応してほしい」と述べ、日大の理事会が運動部の活動に関しても責任を持って対処するよう求めた。閣議後の記者会見で述べた。

危険なタックルをした日大アメフト部の選手(20)は内田正人前監督らの指示を受けたと訴えたが、内田監督らは否定し、両者の主張に食い違いが生じている。林文科相は事実の全容解明や再発防止に取り組むことを望むとした上で、「関東学生連盟の規律委員会、日大が設置する第三者委員会の究明を踏まえ、文科省、スポーツ庁として必要な対応をしたい」と話した。〔共同〕

 

<産経ニュースより>

日本大アメリカンフットボール部の選手が関西学院大の選手を悪質な反則で負傷させた問題で、日大の大塚吉兵衛学長が25日、東京都内で記者会見し、一連の騒動について謝罪した。試合から3週間近く経過後も真相究明のための第三者委員会が設置されないなど対応の遅れに批判が集まっていることにも「グラウンドで起きたことは部同士や連盟で解決できるという考えで、対応が遅い形になって申し訳なかった」と認識の甘さを認めた。

 危険なタックルが内田正人前監督ら指導陣の指示だったと告白した宮川泰介選手(20)には「大学として追い込んでしまった責任を痛感している」と述べたが、内田前監督や指示を伝えたとされた井上奨(つとむ)前コーチが反則の指示を否定したことには「第三者委員会などの調査がある。コメントは控えたい」と話すにとどめ、具体的な言及を避けた。

 

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この間、委員会で学校に行く機会があり、校長をすれ違うと、少し避けるような様子を見せました。

犬山先生は、すれ違うとき、避けるそぶりもありませんし、あいさつもこちらからしかありません。<やっぱり駄目>

この事件がこのタイミングでテレビにいつでも映し出されているということに、偶然とはいえ何かの計らいがあるように感じました。

犬山先生に関係した人達がこれを見ている、と思うと胸がすく思いがしました。

テレビのコメンテーターが報道の人たちが、監督、コーチのみならず、大学を攻め立てていました。金ちゃんの無念を晴らしてくれるようでした。

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< 2018年8月18日 17時11分 ZAKZAK(夕刊フジ) より >

 
日大・内田前監督、警視庁がついに事情聴取 傷害罪の共謀共同正犯や教唆犯の疑いで逮捕の可能性も

 

反則タックルの指示を否定する内田前監督(手前)と井上前コーチ(奥)だが、逃げ場はなくなってきた 。


 日本大学アメリカンフットボール部の悪質タックル問題で急展開だ。警視庁が内田正人前監督(63)と井上奨(つとむ)前コーチ(29)から任意で事情聴取を行ったことが分かった。傷害罪の共謀共同正犯や教唆犯の疑いがあるとみて調べているが、2人は事情聴取に反則行為の指示を否定したとみられる。反則行為があった5月6日、被害者側の関西学院大学側が記者会見を開いた同12日から3カ月あまり。内田前監督らの逮捕に発展する可能性も出てきた。

 5月6日の関学大との定期戦で、パスを投げ終えて無防備だったクオーターバックに背後から激しいタックルで襲いかかった日大の選手。衝撃的な映像は日大を揺るがしたが、ここにきて事態が大きく動いた。

 警視庁による内田前監督への聴取は17日までに行われ、反則タックルの直接の指示に加え、井上前コーチを通じた指示についても否定したという。井上前コーチも反則行為を指示していないと説明しているという。

 これに対し、タックルを行った宮川泰介選手(20)は一貫して指示を受けたと証言しており、警視庁は宮川選手からも事情を聴いて事実解明を行う方針。


 悪質タックルで全治約3週間のけがを負った関学大の選手側は、すでに内田前監督と井上前コーチについて傷害容疑で刑事告訴しており、警視庁はこれまで日大関係者らから事情を聴くなどしてきた。

 7月末に日大の第三者委員会から最終報告が出たことを受けて、直接の事情聴取に踏み切ったとみられる。

 第三者委は6月末に出した中間報告で、「一連の反則行為が内田氏や井上氏の指示に基づくものであったこと及び当該指示が相手選手に対する傷害の意図を含むものであった」と認定、「内田氏については、井上氏による反則指示を事前に了解していたことを示す複数の事実が認められ、その弁解は信用できない」とした。

 最終報告では、当時理事を務めていた井ノ口忠男氏が、宮川選手と父親を呼び出し、「暗に内田氏らの関与がなかったかのように説明することを求め」、従わなかった場合は「『日大が総力を挙げて、潰しに行く』と口封じを図った」と組織ぐるみの悪質さを断罪している。

 関東学生連盟も反則を指示したとして内田前監督と井上前コーチを永久追放に相当する除名処分(2人は異議申し立て)とし、日大は大学職員の両氏を懲戒解雇処分とした。


前向きな動きもある。宮川選手がアメフト部復帰の意向を示していることが分かった。関係者によると、日大3年の宮川選手は今月16日、部員に対して反則行為で迷惑を掛けたことを謝罪し、許されるのであればチームに復帰したいとの希望を伝えた。

 内田前監督らの指示に従ったと説明した5月の記者会見の時は競技から退く意思を示していた。

 その後、アメフト部の新監督には9月1日付で立命館大学OBの橋詰功氏が就任するなど新体制がスタートすることが決まり、再建を目指すチームの力になりたいとの宮川選手の気持ちを聞いた部員から「戻ってきてほしい」との声が上がったという。

 宮川選手はチームと同様に関東学連から2018年度シーズン終了まで公式試合の出場資格停止処分を受けている。関東学連に謝罪文を送るなどの手続きをし、承諾を得られれば練習の参加が可能となる見通し。