『プライベートバンクは 富裕層に何を教えているのか』( 冨田和成、 2017)
日本人の50人に1人は、資産1億円以上の富裕層なんだとか。すばらしい国ですね。ですが、成り上がりでない人は
普通の人と同じ生活をしているようですね。
〈以下一部抜粋・要約〉
富裕層専門の金融機関、プライベートバンク
プライベートバンクとは 自社の審査を通った 富裕層だけに サービスを提供する 金融機関の精鋭部隊 のことで、
海外には プライベートバンクを 専業で行なっている会社もあります。
野村證券は 日本の金融機関としては 最大規模の プライベートバンク部門を有しており、 VIP 専用のオフィスを構えているのです。
野村證券のプライベートバンク部門 (別名ウェルネス・マネジメント部門 )の顧客になる最低ラインは、
現金や有価証券といった いわゆる流動資産で1億円以上。
第1章 プライベートバンクを利用する 富裕層の実態
第2章 知られざる プライベートバンクの世界
第3章 富裕層と プライベートバンクは こうしてつながる
第4章 プライベートバンクが教える 資産運用の10原則
第5章 プライベートバンクが教える 富裕層向けの資産運用法
第6章 私たちにもできる プライベートバンクの 資産運用法
(この中から、私たちが学べる事を抜粋してみました。チキハ)
オルタナティブ投資とは
株と債券を主体に ポートフォリオを組んだとしても 、どうしてもマーケットの動向に依存してしまうのです。
マーケットが上昇トレンドにあればそれでも問題はないでしょう 。
でも、マーケットが総崩れになった時に 資産もなし崩し的に損失してしまうようでは 健全な資産運用とは言えません。
プライベートバンクが推奨する今の資産運用の主流は 、金融市場の動きとは 別の動きをする 「オルタナティブ投資 」
を積極的に ポートフォリオに織り込むことでリスクを更に分散させる手法です。
オルタナティブ投資とは上場株式や 債権といった 伝統的資産と 呼ばれるもの以外の、 新しい投資対象や 投資手法のことを言います。
オルタナティブ(alternative)とは 「代わりの」とか 「慣習にとらわれない」 という意味です。
具体的な投資対象としては、 農産物 ・鉱物 ・不動産などの商品、 未公開株やデリバティブ (金融派生商品 )、
それを扱うヘッジファンドなどが挙げられます。
「ハーバード流 ポートフォリオ 」をベースにアレンジする
自分でポートフォリオを 組むことなど なかなか想像しない と思いますが 、オルタナティブ投資によって
マーケット依存リスク を分散させる 「ハーバード流ポートフォリオ」は 一般家庭でも十分有用です。
基準となるポートフォリオは 以下の通りです。 ハーバードの場合は かなりの長期投資を 前提としているので*PE
金融業界の関連用語集-アルファベット*「プライベート・エクイティ・ファンド」の略。 複数の機関投資家や個人投資家から集めた資金を未上場企業に投資し、経営支援など経営に関与することで企業価値を高め、IPOや売却によって利益を得ることを目的としたファンド。 ベンチャーキャピタルもPEファンドの一種と考えられる。
などが多めですが、
ここでは 一般家庭でも応用できる わかりやすい目安になるよ う、4つの大項目に 資産クラスを等分しています 。
株式 …25%(個別銘柄、ETF)
債権 …25%(ETF)
オルタナティブ投資金融資産… 25%(ヘッジファンド型投資信託、ETF)
オルタナティブ投資 現物資産… 25%(REIT等、コモディティETF)
オルタナティブ投資を活用した 成功例として プライベートバンカーが 顧客に引き合いに出すことが 多いのが 、
ハーバード大学です。 同校には 卒業生たちから 膨大な寄付金が集まります。 過去20年の平均利率は 10.4% 。
実はハーバード大学は 超優秀な機関投資家でもあるのです。
このポートフォリオから学ぶべき最も重要なポイントは 、「今の時代に合っては 株 、債権以外の 商品にも投資しないと
安定運用は望めない」という一点に尽きます 。
例えば 戦争が起きそうになると 経済の先行き不安から 株価は冷え込みますが、 天然資源などは上昇します。
9.11が起きた時の マーケットも 「株安、資源高」で動いています 。
ユダヤ教の祭典 「タルムード」には 「富は常に3分法で保有すべし 。すなわち3分の1を土地に 、
3分の1を商品に、 残り3分の1を現金」でと記されています。
ロスチャイルドや ロックフェラーのような 巨大なユダヤ資本の繁栄も どんな時代にあっても
金融と資源に 分散して 保有してきたからこそ 、と言っても過言ではありません。
チキハには、一つ一つを検証してポートフォリオを組むにはかなり労力がかかりそうだと思いました。
考え方はわかりましたので、その要素を満たした金融商品を探してみるのも良いかもしれませんね。
以下の記事が参考になりそうです。
プライベートバンクは、富裕層に何を教えているのか?――その投資法と思想の本質
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