ユタカ2イキルオテツダイ

ほんの少しずつ、ゆたかになってゆきましょう

アメリカの債務不履行?

『新マネー敗戦』( 岩本沙弓、2009)

この本は2009年に書かれたものです。サブプライム後のバブル崩壊に気をつけろと警告しています。

いまは、大恐慌以降で最大の経済危機(になる?)といわれていますね。

これから数年、ここに書かれているようなことが起こる可能性もありますね。

そんなに恐れることもないとは思いますが、あまり楽観的だとほんろうされそうです。

事実をしっかり見て、来る時のために準備しておきたいものです。

日本はアメリカの国債を大量に購入しています。混乱のときに日本はどうなるのか。この本のタイトルに「敗戦」とありますね、気になります。

手元に現金を置いておくとか、備蓄を準備しておくとか、注意している人もいるようです。



〈以下一部抜粋・要約〉



ドル崩壊=世界通貨の崩壊

 

サブプライム問題 以降 ドルの信用失墜、 崩落の話だけが頻出しているが、 これはドルの問題ではない。

 現代の 為替通貨システムが モノの裏付けをなくし、 通貨同士で価値を図る制度に移行した以上、 ドルが崩壊すれば 全ての通貨価値も崩壊するということになる。

 

米国の新しい戦略

 

米国の公的債務残高は 今や64兆ドルとも言われている。

 現段階で既に支払い不能は明らかである。

これまでの歴史を遡ってみれば 1930年代の固定相場制、1970年代の変動相場制 、40年で通貨制度は変遷している。

 

それよりも重要なことは、 第1次世界対戦 、第二次世界対戦 、1929年の大恐慌 、あるいはそれより遡っても 、古今東西、 戦争や恐慌などの非常時には 混乱に乗じて新しい制度を実行しやすいという特徴がある。

 

米国が金融帝国としての終焉を迎えるとしても 、国家破綻を宣言するわけにはいかない。

 となるとどうするか。

 この金融混乱に乗じて、 ニクソン・ショックで金本位制を放棄したような抜本的な転換を図る可能性がもある 。

 

金本位制度のシナリオ

 

金本位制復活の極端なやり方としては、 金と交換可能な新ドルを 発行をする一方で、 旧ドル紙幣に関しては 、偽造が多いなどを理由に交換を停止する。

 米国内のドルは兌換可能だが 国外に関しては通貨発行権を行使していないのを理由に対象外とする、 などが考えられている。

 

借金棒引きから新通貨導入

 

通貨が暴落すれば 物価は一気に跳ね上がる。 借金は減価しても これだけでは米国国民が疲弊してしまう。

 ここで北米共同体 、つまりカナダとメキシコを巻き込んだ米国の新通貨構想が現実味を帯びてくる。

最近話題となっているのが新通貨アメロである。

 

例えば、 為替市場で ドルが減価した時点で 、旧ドル紙幣と 新通貨アメロの交換比率を 3:1で導入すれば 、

米国にとっては借金が1/3となる。

 

サブプライム・ローンによる金融危機程度では 新通貨導入の現実味は薄いだろう。 まだそこまで世界経済は疲弊していない。

 

しかしこの次に出てくるバブル後の崩壊こそ気をつけなくてはならない。

 サブプライムから5年後、 2012年あたりを目途に ドルが30から50%ほど減価する起爆剤を用意して、 その後新ドル導入というシナリオは十分考えられる。

 

日本人のスタンス

 

ドル基軸通貨体制の下でのドル表示取引の呪縛から解放される。





私(チキハ)の感想です。

 

日経新聞にこんな記事がありました。

「社会の分断 正す10年に」 竹中平蔵氏

 

「今の時代は 世界的に保護貿易主義が主流です。 

 この根本は社会の分断にあると思いますが 、10年後はその解消に向け 様々な工夫が見られる時代になっているでしょう。

 世界はこれから数年 、痛い目を見たあとに 、少なくとも5年後には、 解消に向けた議論が真剣にされているはずです」

 

と書かれています。

この状況で日本人は、「耐えて待つ」が、アメリカ人(だったかな?)は、「攻めの姿勢」でいるとか誰かがいっていました。

 

イノベーションのチャンスであるようです。

私は、うといのですが。先端技術とか。てくのろじーとか。

 

これから数年は大変ですけど、5年後は、 新しい時代へ湧き立ちつ人たちがあるかもしれませんね。

 

ドル暴落後の日本 新・マネー敗戦 (文春新書)

ドル暴落後の日本 新・マネー敗戦 (文春新書)

  • 作者:岩本 沙弓
  • 発売日: 2010/01/20
  • メディア: 新書