ユタカ2イキルオテツダイ

ほんの少しずつ、ゆたかになってゆきましょう

資本主義とか共産主義とか

『資本主義崩壊の首謀者たち』( 広瀬隆、2009 )

こう書いてあります。

「1989年に ベルリンの壁が崩壊して 、ソ連の共産主義は崩れ去った 。

そして20年が経ち、 今度はアメリカの資本主義が 大崩壊を始めた。

 AIG 、シティグループなどの実質的な国有化からもそのことは明らかであり、 国家による一連の救済策は 資本主義のルールではなく、 社会主義、 共産主義のルールに 則っている」。



共産主義って なんだろう。

Wikipedia にはこんなことが書いてありました。

「共産主義」とは、 財産の一部 または全部を共同所有することで 平等な社会を目指す。

 

マルクスとエンゲルスが『 共産党宣言』を書きました。

「社会主義」はブルジョワ(中産階級)の運動を意味し、「共産主義」は プロレタリア (無産階級)の運動を意味しました。

 

 「資本主義社会」を ブルジョワジー(資本家階級)と プロレタリアート (労働者階級)の 階級対立によって 特徴づけ、

 ブルジョワ的所有を廃止するための プロレタリアートによる 権力奪取を 共産主義者の 当面の目標としました。

 

この本はリーマンショックのときに書かれています。10年以上経っています。

 

〈以下一部抜粋・要約〉

 

今世界中の経済関係者が 本心からおそれているのは、 大恐慌時代のように 長期的に不況が続いて 、どんどん悪化していくのではないかということなのです 。

 

恐慌は世界的なものとなり、 1930年代から 、その反動として、 資本家に対する大衆の怒りを たくみに扇動した ファシズムが台頭して 、イタリアのムッソリーニ、 ドイツのヒトラーの出現を迎え、

日本でも三井財閥 ・三菱財閥に対する国民の怒りを 軍人は誘導して、 ついには日中戦争、第二次世界対戦へと 地球が雪崩のように 戦争にのめりこんでゆきました。

 

戦争がようやく終わって、 今度は、 ソ連とアメリカが 対立する 東西冷戦の時代に突入し、 戦争で疲れ切ったヨーロッパの国々を救うために アメリカが膨大な資金を 送り込む マーシャル・プランを始動させますが、 それほど富んだアメリカでも、 まだ1929年の株価を回復できません 。

なんと 1950年から始まった 朝鮮戦争が 1953年に休戦して、その翌年の1954年 にようやく 382ドルに到達しました。

 

 バブル経済の崩壊を回復するのに 実に 25年、 四半世紀を要したのです。

 

この四半世紀ほど、 人類が 悲惨な時代を味わったことは、後にも先にもありません。

 しかもその間に、 すでに二代目の時代に入ったロックフェラー 、モルガンの2大財閥が全米の企業を傘下に収める 壮絶とも言える独占を強めました。

 

今が、 もし本当にその大恐慌以来の恐慌であるなら、 万が一にも ファシズムの台頭と、

 戦争による 経済復興への道を歩まないよう、 私たちは心しなければならないのです。



私( チキハ)の感想です。

ある記事によると、今のアメリカの若者たちが社会主義を望んでいる、といいます。「民主社会主義」なるもので、資本主義を改良したもののようです。

 

古いものは壊れ、新しい社会が築かれようとしている時期だということは 間違いないのだと思います。

こんな話も聞きます。

トランプ大統領は、歴代のアメリカ大統領とちがう、なぜなら戦争をしようとしていない、一部の人だけが優遇されるような政策をしていないという。

 

色々な混乱がありましたが、世界はよくなっていると思っています。今の混乱を超えてまたもっと良くなってゆくのだと思っています。

まずは、この混乱を乗り切ることですよね。

 

資本主義崩壊の首謀者たち (集英社新書)

資本主義崩壊の首謀者たち (集英社新書)

  • 作者:広瀬 隆
  • 発売日: 2009/04/17
  • メディア: 新書