『暴力が支配する 世界経済』( 猫組長、2019)
戦いに勝つには戦略が必要だと思いますが、米ソ冷戦のときにアメリカは、戦いを宇宙航空に持ち込みました。
中国との戦いに勝つには、どうしたらいいのか?
現在、アメリカは 本腰を入れて 中国潰しにかかっているという話を聞きます。
〈一部抜粋・要約〉
通信速度という名の戦略物資
「情報速度」は国家にとって、 石油や穀物などと同じ戦略物資の一つである。
15世紀半ばからの 大航海時代には、 移動速度を求めて 流体力学が 国家プロジェクトとして研究された。
ファーウェイは アメリカが「通信速度」という 戦略物資入手のために潰すか、 懐柔させなければならない目標ということだ 。
それは「米中貿易戦争」が 「米中技術戦争」へと進化していく一歩だと 私は考えている。
アメリカの日本潰しを研究した中国
考えなければならないのは、 アメリカの対日方針によって、 日本がどうなったのかという歴史だ。
1960年代中盤に 対日貿易が大赤字になったことをきっかけに アメリカは日本に輸出規制を飲ませるようになった。
品目は繊維、 鉄鋼からカラーテレビ、 自動車へと移る。
それでも対日貿易赤字は拡大し 今度は円安ドル高の為替に手をつける。
85年のプラザ合意がそれで 、急速な円高ドル安へと進んだことで、 日本は円高不況に陥る。
そこで日本政府は内需拡大に向けて 大幅なインフラ投資を実践。 こうして日本がバブルに突入した。
だが日本市場開放の要望はとどまらず、 89年から 日米構造協議が始まる。
アメリカの要請による構造改革の結果 、日本の護送船団方式は崩れ去る 。93年のバブル崩壊後は、 アメリカ企業を中心に 企業買収が相次ぎ 、人々は外資を「ハゲタカ」と呼んだ。
私(チキハ)の感想です。
最近の記事から抜粋します。
米連邦通信委員会( FCC )は20年6月30日、ファーウェイと ZTE を 米国の国家安全保障上の脅威に指定しました。
FCC 議長は次のようにコメントしています。
本日の言渡しにより、 圧倒的な量の証拠に基づき ファーウェイと ZTE を アメリカの通信ネットワーク及び 5 G の未来に対する 国家安全保障 のリスクとして指定しました 。
両者は 中国共産党や 軍事組織と密接な関係があり 、諜報機関との協力を 義務付ける 同国の法律の支配下にあります。
アメリカの友好国も次々とファーフェイ排除の動きを表明しています。
アメリカの日本潰しですが、このとき一方的にアメリカが悪者だったのかというとそうでもないので、補足したいと思います。
日本は、戦後アメリカをはじめとした先進国にいろいろなかたちで援助してもらった。最新の技術にしても日本で開発したものは少なかった。先進国が開発した最新の技術を使わせてもらっていた。
1980年代のロサンゼルスの良いビルのほとんどが日本企業が持っていた。アメリカの象徴であるロックフェラー・センターを三菱地所か買ったのが1989年。
バブルに浮かれた当時の日本は、今の中国のように、金にものを言わせて買いあさった。
その根底には、アメリカの資本主義をまねたということもあったようですが…。
世界の様子は少しずつ変わっているようです。もう拝金主義の世界は限界だとみんな思っているのではないでしょうか。
色々な出来事が報道されますが、そんな出来事を聞いたとき、私たちの心はどこに置いたらいいのでしょうか。
「映画を見るように見ることだ」と聞きます。
様々なニュースがありますが、距離をおいて出来るだけ平和な日常に生きていること、に意識を向けていたいです。