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女性だけのオンラインビジネスに商機【イスラム圏】

『イスラム圏でビジネスを成功させる47の流儀』(佐々木良昭、2013)

今アフガニスタンではタリバン(イスラム教の組織)が政権(アメリカ側)を奪い取ったことがニュースになっています。

「デモを阻止するためにタリバンが銃を発砲した」と民族衣装を身にまとった女性の様子がネットで流れていました。

ところが、この本ではイスラム圏の人たちは、義を重んじ、女性には優しいと書かれています。

 

<以下一部抜粋・要約>

 

世界人口の4分の1を占めるイスラム教徒

イスラム教徒と聞くと、アラブ&中近東の国家を思い浮かべる人が多いと思いますが、実は、世界のどの国にもイスラム教徒はいます。

 

悪口は絶対に言うな 日本とイスラム圏では、独裁者に対する見方は異なる

カダフィ時代のリビアは、アフリカで最大の贅沢ができる国だと言われていました。

そのためリビアには今でも熱狂的なカダフィの支持者が少なからずいます。

エジプトのムバラクは、自国の国民のパンを保障するため、非常に上手な湾岸外交をしましたし、欧米とも巧みな外交をしました。

そのため、ムバラクの時代は良かったと昔を懐かしむ国民も少なくありません。

ところが私たちは、

「独裁者だから許せない」

「民主的でないから許せない」

と、条件反射的に拒絶してしまいがちです。

その辺の判断は個人の自由ですが、少なくともイスラム圏を相手にするビジネスマンは、西側諸国の見方にとらわれた一方的な言動は慎むべきでしょう。

 

過激派は全体の0.0001%にも満たない

イスラムと聞けば、即、テロや自爆、そしてアルカーイダを連想する人もいて、イスラムを知らない人ほどその傾向が強いようです。

しかし、イスラム教徒と称してあのような過激な行動をとる者は全体の0.0001%にも満たないのです。

キリスト教圏や仏教圏と同じく、確かにいろんな人間がいます。

ただし、イスラム教徒をして即、「危ないヤツ」と色眼鏡で見たりすると、いま目の前にあるビックチャンスを逃してしまうことになりかねません。

 

イスラム圏の女性もおしゃれがしたい!ネット通販に熱い眼差し!

イスラム圏の中でも、ユニクロが進出したマレーシアや、トルコ、エジプト、リビア、チュニジアなどは女性のファッションが比較的オープンで、ジーンズにTシャツ姿の若い女性も少なくありません。

この辺は、カジュアルファッションの魅力的な市場となるでしょう。

しかし、服装の戒律が厳しい国家もあります。

イスラム教の聖典であるコーランには、女性は顔と手以外は体を隠し、近親者以外の前では目立たぬようにしなければならないと記されているため、湾岸諸国を中心に保守的なイスラム圏では、外出する際には「ビジャブ」と呼ばれるスカーフで頭髪を覆い、「アバヤ」というロングドレスのような衣装で身体を隠しているのです。

彼女たちは、カジュアルファッションを楽しめないのです。

そこでどうするか?

まずは下着に凝ります。

ギリギリ許される範囲内でおしゃれを楽しむわけです。

意外なところでは、日本の「コスプレ」が人気です。

彼女たちは、そうしたグッズをどこで入手するのか?

結論をいえば、ネット販売です。

アメリカやヨーロッパの女性に比べると、日本女性はイスラム圏でとても評判がいい。

イスラム圏の女性から見ると「しとやかできれい」というイメージがあります。

そこで、「私は日本人の〇〇です」というコメントを添えると、敏感に反応してくれるそうです。

 

神秘さを漂わせる日本人ビジネスマンは強い!

イスラム圏には日本通のビジネスマンも多く、「サムライ」「ショウグン」「ミカド」などという言葉を口にする者がいます。中には、

「日本人は何か大きな失敗をした時は、今でも腹を切るのか」

などと、真顔で質問してくる者もいます。

 

女性だけのオンラインビジネスにチャンスがある

イスラム圏の女性たちは、日本や欧米の女性に比べると確かに不自由な生活を送っていて、社会進出はまだまだこれからですが、中にはとんでもない金額を動かしているビジネスウーマンがいます。

最近、特に活性化しているのはネットビジネスの分野で、例えば「islam」「woman」「bussiness」のキーワードで検索すれば、驚くほど多くのサイトが紹介されていることに気づくはずです。

ジェトロ(日本貿易振興機構)もイスラム女性によるネットビジネスを紹介しています。

 

私(チキハ)の感想です。

著者が相手にしているのは、地域のリーダーなど上層部の人達です。

ほんの一握りの人が富、権力を持っている構造です。

現地で商売を始めるのに口利き料を渡すのが通例のようです。

日本人の善悪では計れないことは多くありそうですね。

欧州でもそうでしたが「コスプレ」が流行るのはなぜでしょうか。

イスラム圏の女性が抑圧を感じているのは分かります。

抑圧から解放されたいという衝動でしょうか。

それとも、多様性の表現でしょうか。

未来を先取りしていますか。

いずれにしても、何かを表現していると思いました。

日本から提供出来ることがありそうですね。