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ほんの少しずつ、ゆたかになってゆきましょう

未来都市のイメージ【持続可能性の高い総合特区を創れ】

『大震災を跳ね返せ!日本大転換革命』(藤原直哉、2011)

 

この本は、東日本大震災の直後に書かれています。

日本復興のアイデアは、今でも古く感じません。

<以下一部抜粋・要約>

 

「成長の限界」を「大転換へのジャンプ」に

現在、我々が直面している原油価格の高騰、小麦など食料資源の切迫が、また、世界中で起こっている「民衆革命」の連鎖は、実は、地球全体がいよいよ資源不足、環境悪化という2つの面から持ちこたえきれない「限界」に達しつつあるために起こっていると見ることができます。

一つ一つがバラバラの事件のようでいて、食料、失業、人権、資源・エネルギー、環境、そして、インターネットによる情報の爆発的な拡散という状況の全てがリンクしているのです。

2007年のサブプライム危機に始まった金融の崩壊も、その後のリーマン・ショックによる世界金融崩壊も、全てが連鎖的な出来事です。

金融も経済も、そして、省エネも科学技術も、その「限界」があらわになったわけです。

ここで、全く新しい発想で21世紀の方針を打ち出さなければなりません。

それが「日本大転換のビッグバン」です。

 

40年前の日本が国家再生の手本へ

目標を掲げて「大転換の実現」へ

日本は、明治維新という大転換、戦後の焼け野原からの復興という大転換、そして、高度成長、世界第2位の国家にという大転換を成し遂げてきました。

戦後に行われた事は、「整理とリベンジ」だと、著者はこれまで述べてきましたが、ここで、徹底的に「整理」をしなければならないでしょう。

つまり、それまでの規範が見直され、変更され、常識も変われば行動規範も変わるといったことです。

40年前の1970年代の日本では、石油価格高騰とドル安円高、学生運動、市民運動の高まりがありました。

そんな政府批判の運動があったからこそ、当時の日本の支配層は、貧富の格差の解消のために積極的に経営者も政治家も動いて、交通機関の拡充を基軸として、地方経済の再生に取り組んだのです。

そして、世界でも最先端となる省エネ投資を行って、新しい家電製品を次々とデビューさせていきました。

それが今日の「省エネ技術大国」日本を基礎づけているのです。

過去の大事業を振り返ると、東海道新幹線は、「東京大阪間をそれまでの6時間から3時間で結ぶ」という大目標を掲げることで実現しました。

この大事業では、世界銀行から資金を借り入れるという大英断が行われていました。

 

「アポロ計画」並みの大目標をイメージする

アメリカのアポロ計画も、ケネディ大統領が「10年以内に月に人を送って生還させる」という目標を掲げて生まれたものです。

要するに、リーダーシップを取る立場の人が、「何年かけてこういうものを実現しよう」という明確なイメージを掲げて、その実現に向かって資金を集め、スタッフを集め、総力を挙げて現実化するのです。

最大の課題でもあるエネルギー問題に関して、10年後のエネルギー消費量を現在の3分の1、5分の1に戦略的に減少させながら、様々なイノベーション=新しい発想・新技術によって、また、新たなネットワークを構築・拡大することで、全く新しい日本を作り直すのです。

 

世界は大変革期に突入した

一気に高まり「破裂」した矛盾

既に触れたように、世界の成長、人口増加・資源エネルギー消費などは、明らかに限界への第一歩を踏み入れました。

世界中で変化が起こっている背景にあるのは、拡大する貧富の格差、それを助長させている金融市場の投機的動き、そして、特権階級、中産階級、無産階級、さらには破壊階級というべき階級分化の広がりです。

特権階級が富を独占し、権力をたらい回しにしていたような国々が、金融経済恐慌の激化とITという武器を手にした民衆の蜂起で大きく変革せざるをえなくなったのです。

 

「日本復興=大転換」の可能性握る「民衆とIT」

支配階級の「大転換」が起こる

現在、世界で「階級分化」が進んでいることを本書で取り上げました。

その話とも関係してきますが、「支配階級がどういう性格の階級か」を知ることが、現在と未来を把握するためには不可欠です。

世界はここまで、「金持ちの論理」で運営されてきました。

世の中にはいろいろなタイプの「金持ち」がいますが、財閥、政治家、王室、独裁者、宗教組織などいずれも「富者」でした。

本書で分析したフェイスブック、ツイッターによる民衆の「IT革命」は、そういった富者の支配を吹き飛ばすものだったと思います。

歴史の大転換が、「富者」から「民衆」のベクトルに向かって起こったといえるでしょう。

 

ニュー・ディールはなぜ成功したか

「発想の大転換」が成功のカギ

1930年代の世界大恐慌で実施されたアメリカのニュー・ディール(新政策)が、規模も性格もかなり異なりますが、「発想の大転換」として大いに参考になると思います。

とにかく「元に戻す=復旧」ではなく、全く新しい国家システムを作る、というところがポイントです。

ルーズベルトは、1933年3月4日に大統領に就任すると大混乱していた銀行取引を安定させるために、「対敵通商法」に基づいて前銀行を休業させ、すべての銀行の経営実態を調査、預金の安全を保障することをラジオ演説で声明しました。

この措置によって、当面の国内銀行の混乱は収まったのです。

ルーズベルトの経済政策は、それまでの自由主義的政策から大きく転換して、社会民主主義的な政策をとりました。

 

「21世紀の城下町」=総合特区

日本復興の「最短のシナリオ」は総合特区

これまでに著者が提案してきた「日本再生」のプログラムは、この困難の今こそ生かされると思います。

それはすなわち、「健康と持続可能性を考えたライフスタイル」に基づく、戦略的、エネルギー社会、これに尽きると思います。

具体的には、以下のようなライフスタイルです。

 

  • 人も社会も健康で持続可能性が高く、しかもそれが日々の生活に組み込まれていること。
  • 平和、経済、資源・食料、エネルギー、治山治水、心身の健康、歴史文化など、あらゆる面で持続可能性が高いこと。
  • 以上の問題に個別に対応するのではなく、総合的に成立する社会システムを創り出すこと。

 

こうしたビジョンは、今から40年前にイメージされた「未来の都市」と同じように10年、20年後の日本があるべき姿として描くのです。

中国では、広東省の深圳のような経済特区を作ることで、経済的には突破口が開けました。

日本もかねてからいわれてきましたが、そういった経済特区を作るべきなのです。

 

自然環境、田園、都市が有機的に機能する「総合特区」

山から河口までの自然環境と一体となった総合特区で、21世紀の都市計画・復興計画を実現したいと思います。

地域色豊かなアイディアが結集することで、新たなエネルギーがどんどん生まれてくると思います。

これからは、付加価値をいかにつくるか、付加価値があるものを、いかに紹介できるかということにかかってきます。

 

私(チキハ)の感想です。

著者のいう「未来の都市」は、都市と中間地域と農村、山村が一体となっていて、ひとつの地域色が打ち出され、付加価値を作り出すということでしょうか。

ストレスの高い場所から、少ない場所へ、短い距離で味わえたら一大観光地になりますね。

いかに独創的な「付加価値」をつけられるか、というのが重要だと思いました。

YouTubeで紹介していた群馬県の「草津温泉」は若い人が多く訪れ賑わっていて驚きました。

 

【ひろゆき&成田悠輔の旅!完結】感動!?ひろゆきと成田の正体を暴く【小中高生と討論】 - YouTube