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BIS国際決済銀行 隠された歴史

『BIS国際決済銀行 隠された歴史』(アダム・レボー、監訳副島隆彦、訳古村治彦、2016)

<以下一部抜粋・要約>

 

中央銀行総裁会議に出席する総裁や各国の中央銀行の幹部たちは全員が公僕である。

各国の外貨準備を管理しているが、この金はそれぞれの国の国民の金なのである。中央銀行関係者たちは自分たちの給料と年金を支払ってくれる人々、つまり国民に対して説明責任がある。

中央銀行関係者たちが秘密裏に集まって話し合い、話し合いの内容の1部さえも公表を拒否するなどという身勝手はもはや受け入れられない。

 

訳者あとがき

レボーは今回、これまで実態が明らかにされてこなかった、スイスのバーゼルにある国際決済銀行(BIS)に挑んだ。

そして、レボーはいつも通りの粘り強い取材と、遠慮のない筆遣いで国際決済銀行(BIS)の歴史と実態を明らかにした。

BISは、もともとは第1次世界大戦期の敗戦国ドイツの賠償金支払いを円滑に進める機関として、1930年にスイスのバーゼルに設置された国際機関である。

BISは、世界各国の中央銀行が保有する金(きん)を預かり、その信用の上に、資金の決済を円滑に行うための「中央銀行のための中央銀行」としての役割を持つ。

各国の中央銀行総裁たちが集まって政策について協議するための「中央銀行総裁たちのためのクラブ」という役割を果たすものとなった。

この2つの役割は現在も変わらない。

本の訳出作業中、以下の記事が出た。

その内容は、イングランド銀行が、第二次大戦中にナチス・ドイツが侵攻したチェコスロバキアが保有していた金を売却することに協力したというものであった。

この事件こそはBISの性質をよく表している。

1938年3月にナチス・ドイツはチェコスロバキアに侵攻し、スウェーデン地方を併合した。

当時、チェコスロバキア中央銀行は、保有する金を国外、具体的にはイングランド銀行に預けていた。

保有する金の安全を守るためであった。

ナチス・ドイツはチェコスロバキア中央銀行に対して、イングランド銀行に預けてある金を引き渡すよう要求した。

当時のイングランド銀行総裁はモンタギュー・ノーマンで、BIS創設のアイディアを思いついた人物であった。

そして、当時のBIS総裁はオランダ人のヨハン・ウィレム・ベイエンであった。

彼らは、「BISは政治から中立である」、「手続きや書類に不備が見つからない場合は依頼を実行する」という原則を振りかざし、チェコスロバキア中央銀行が、イングランド銀行にあるBIS名義の口座に保有していた金23.1トンを、同じくBIS名義の口座内にあるドイツ帝国銀行名義の口座に移動させたのだ。

一言で言えば、BISはチェコスロバキア中央銀行が持っていた金、チェコスロバキア国民の資産であった金をナチス・ドイツに引き渡してしまったのだ。

ドイツはこの方式で、侵攻したヨーロッパ各国の金を略奪し、それをBISに送り保管してもらった。

このチェコスロバキア金事件以外にも、BISは歴史的に見て、ドイツに対して様々な便宜を図ってきた。

第一次世界大戦後のドイツの賠償金支払い問題の解決から始まり、戦時中のドイツに対する便宜供与、そして、戦後はドイツの経済復興とヨーロッパ統合をBISは推進した。

BISは、戦後ドイツの経済復興のために、欧州決済同盟の創設、そして欧州統一通貨ユーロの誕生の際に深く関わった。

私は本書の訳出作業を進めながら、よくも悪くもヨーロッパの現代史は、ドイツをどのように扱うかの、「ドイツ問題」をどう解決するかに費されてきたと考えるようになった。

アダム・ レボーが書いているように、BISは極度の秘密主義であるから、その姿はこれまで私たちには見えてこなかった。

しかし、「その隠された歴史」が本書で明らかになることで、その1部が白日のもとにさらされることになった。

本書はまさに画期的であり、これまでのヨーロッパ現代詩理解に一石を投じる問題作だ。

 

私(チキハ)の感想です。

いくつか分かったことがあります。

BISは、主な国の中央銀行の、その上位組織です。

BISは、欧州連合(EU)創設に深く関わっています。

最近聞く話ですが、いま世界は良い方向に、変化しているそうです。

日本では、国際金融資本なんてあまり耳にしないですけど、欧州では、よく使われているようですね。

 

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