体を整えようとすることは、
これまでいろいろやってきた。
背骨の調整や、
股関節をゆるめる動き、
ヨガのポーズ。
やれば変わる、というのはわかっているし、
実際に変化も感じてきた。
でもあるとき、少し違う感覚に気づいた。
何もしていないときでも、
体の中ではずっと何かが動いている。
調整しようとしなくても、
すでに調整され続けているような感じ。
それに気づいたとき、
「整える必要がない状態があるのかもしれない」
と思った。
腰のあたりに、
ラグビーボールのような形を感じることがあった。
黒っぽくて、密度があるのに、重さはない。
中は空洞のようで、
でも何かが詰まっているような感覚。
さらによく見ると、
その中に層のようなものがあった。
木の年輪のような、
中心に向かって集まるような構造。
片足で立ってみると、
左右でその動きが違うことにも気づいた。
ある側は揺れながら細かく調整していて、
もう一方はほとんど動かずに安定している。
最初は「歪みなのかな」とも思ったけれど、
見ているうちに、
それは“問題”というより、
体がバランスを取ろうとしている
動きそのもののように感じられた。
そして不思議なことに、
それを「変えよう」とせず、
ただ見ているだけで、
立ちやすさが変わったり、
重心が自然に移動したりすることがあった。
整えたわけではないのに、
結果的に整っていくような感覚。
もしかすると体は、
外から調整しなくても、
気づかれることで動きやすくなるのかもしれない。
そう思って作ったのが、
何かをするための時間ではなくて、
すでに起きていることに
少し気づくだけの時間。
それだけで、
変わり始めることもある。