2024-04-26 わたしはウグイス 絵・日記 わたしはウグイス 夜明けを待って彼女の元へ みすぼらしい団地の 木立の枝にとまって 私の歌は 誰もまねできない 空気は澄み、音は響く わたしが息を吸い込むと 胸は誇らしくふくらみ身体に息がめぐる わたしは震えるよう その全身から全霊でもって 歌をうたう 一度目 彼女はベランダに出て 二度目 わたしを探す 三度目 彼女は全身でわたしの歌を聴いて 空気の壁に音でつながる二人 この時のためだけにわたしはウグイスになる