ユタカ2イキルオテツダイ

ほんの少しずつ、ゆたかになってゆきましょう

騒乱とこれから

『超訳 日本の古典 太平記』(監修 加藤 康子、2008)

図書館で『太平記』を検索して、1冊にまとまっているものを選び、読もうとしたら歯がたたないことに気が付きました。

司書に泣き付いて選んでもらった7冊の中から、児童書2冊借りました。

序文にはこう書いてあります。

 

『太平記』は室町時代に編纂された軍記物語です。

40年余りも続いた南北朝の騒乱をえがいているのですが、タイトルが全く反対の意味の『太平記』となっているのは、平和な世の中の到来を強く願う作者の気持ちが込められているのでしょう。

 

以下、藤原直哉さんの YouTube 「天の徳・地の理は公平にある」より。(*独断要約)。

 

どうやったら太平の世を続けることができるか、ということを歴史の混乱の中に教科書を取りながら解説している本ですね。

現代のリーダーシップから読んでも非常に興味深いことがたくさん出てくるんですね。

(中略)

大切なことは しっかり見極めること。

何をどうやれば再び繁栄するのかを、 しっかり考えること。

具体的なことだからその地域に住む人たちを中心に、 外の目も入れながらその見極めが大事なんです。

でも大体、縁で始まるんだよね。

縁が始まるから 縁を大事に生きてると 本当に重要な縁だと、二度三度と必ずありますから、一回は見送っちゃっても 何回か必ずありますから。

我が地域、我が人にも必ず 天の徳があり、地の理があるはずだと、それを見つけることが トップリーダーの仕事である、という感覚は極めて重要ですね。

そこを間違えると勝ち組につけばいいとか、流行を追いかけるという話になるわけです。

それは所詮、振り子の一部でありますから。

もともと天の徳、地の理は公平にありますから いつもその人、その地域をどうやったら開発できるのか、 その姿勢を持ってなければだめだね。

丁々発止しなければだめだね。

成功するまでいろいろやってみなければだめだね。

 

デジタル大辞泉 - 天徳の用語解説 - 1 天の徳。万物をはぐくむ自然のはたらき。

ウイキペディア - 理 (り、Lĭ)とは、中国哲学の概念。本来、理は文字自身から、璞(あらたま)を磨いて美しい模様を出すことを意味する。そこから「ととのえる」「おさめる」、あるいは「分ける」「すじ目をつける」といった意味が派生する。もと動詞として使われたが、次に「地理」「肌理(きり)」(はだのきめ)などのように、ひろく事物のすじ目も意味するようになる。それが抽象化され、秩序、理法、道理などの意に使われるようになった。

 

<以下一部抜粋・要約>

 

第一章 戦乱の始まり

 

北条高時は、農民が苦しんでいるにもかかわらず政治をほったらかしにして毎日気ままな遊びにふけっているような人物です。

そのため盗賊が増え国の治安は乱れに乱れたのです。

 

後醍醐天皇は北条高時に政治を任せてはおけないと、幕府を倒して天皇自らが政治を行う計画を考えられました。

そこで、天皇はごく1部の人にだけ密かに胸の内を打ち明けられました。

そこで味方になりそうな人物を慎重に集め北条氏に不満を持つ武士たちを探しました。

(※中絡)

しかし企みがばれて後醍醐天皇は島流しにあいました。

 

第2章 幕府の衰退

 

第3章 鎌倉幕府の滅亡

 

楠正成が挙兵します。後醍醐天皇が島を脱出しました。

新田義貞が鎌倉を攻略し、鎌倉幕府が滅亡します。

北条高時が自害します。

 

第4章 建武の新政

 

再び天皇の位に戻られた後醍醐天皇は元号を「新政」と改められました。

北条時行が挙兵し、鎌倉を攻めいった知らせを受け、足利尊氏に乱の平定を命じます。

北条時行が自害します。

足利一族と新田一族が恩賞がもとで対立します。

後醍醐天皇が足利尊氏の追討を命じます。

足利尊氏、九州へ敗走。

九州で勢力を盛り返した足利軍が反撃し、楠正成が戦死します。

 

第5章 南北朝の始まり

 

京都を攻略した足利尊氏が北朝を立てます。

後醍醐天皇が吉野で亡くなります。

足利尊氏が京都で亡くなります。

 

 

私(チキハ)の感想です。

今のアメリカに起こっていることを、この本に照らしてみます。

悪事をはたらいた権力に立ち向かっていたトランプ側が退いています。

そう見れば、第2章でしょうか。

世界中で、政権交代などの混乱を目にすることが増えています。日本にも波及してきているようですが。

今までとは全く違った世界が来るぞと聞いています。

いつになったら第3章が始まるのだろうかと思っています。

権力が交代したらどこまでも輝かしい世界が広がっていた、という希望を抱いているのです。

しかし、どうもそういうことではなさそうだ、ということがこの本を読んでわかりました。

新政がくずれるのはあっという間でした。

今の社会が崩壊した後、平和を継続させ、再び繁栄させることがどれほど難しいのか。

賢いリーダーは先の事を考えていそうだ、とトランプ陣営、藤原直哉さんを見て思います。

 

庶民の私たちはどのようなことをすれば良いのでしょうか。

内閣府のホームページで政策から地方分権改革・地方創生をクリックすると、いろいろなことがわかります。

中央集権的なものから地方分権へ、大企業から小さな集まりへ、といった方向を聞くことがあります。

今までのように与えられたものをこなしていく、という働き方とは違うようです。

それは個人の自主・自立ってなるのでしょう。

むずかしいです。

そうした中で生まれてくる、新しいつながりや楽しさがあるという人もいますね。

きょろきょろしながら、天の自然のはたらき、地の理、人の理(自分自身の使えそうなもの)を考えていきたいです。