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べース オブ ピラミッド【貧困層ビジネス】

『BOP超巨大市場をどう攻略するか』(小林慎和・高田広太郎・山下達朗・ 伊部和晃、2011)

一日1ドル以下で暮らす貧困層って皆さんどんなイメージを持ちますか。

私が思い浮かべるのは、広告などに出てくるアフリカの光景です。

水をバケツで汲み、子供たちが学校に給食があるから行くというシステムなどを思い浮かべます。

ところが地域によって様子は全然違ってきます。

例えばインドではその水準の貨幣収入でも、テレビ、バイクを持つ人たちがいます。

この本に書かれている貧困層は全然予想と違いました。

「Base Of Pyramid (POB)は、一人当たり世帯所得3000ドル未満の人々をターゲットにした市場のことである」

とあります。

2021年11月1ドルは約115円です。

えっと、計算してみて下さい(Siriによると年間所得約35万)。

その層に属する人々が地球上に40億人も存在するということです。


<以下一部抜粋・要約>


BOPは人道支援の対象か

市場になるのは「まだ先」ではなく、すでに市場は形成され始めており、日本以外の多くの欧米、アジア企業が着々とシェアを高めている。

インドネシアの農村では、衛生環境は劣悪で川でトイレも洗濯もする。

農村部で人々の8割は、料理のために薪を使う。

村にはコンビニエンスストアがあり、村人は携帯電話を保有する。


車、バイクも保有する

インドネシアに限らず、インドやアフリカのBOPが住む農村において、車やバイクを保有している世帯が意外なほど多かった。

実際の保有率は、村の経済レベルによってばらつきはあるものの、5〜10%程度である。

前述の通り、農村部では、食料を自給自足でまかなうことができる家庭が多いことが、この保有率の高さの直接の理由と考えられる。

冗談ではなく、次のようなセリフを何度となく村人から聞いた。

「お腹がすいたら、ほら、その辺に育っているバナナをとって食べるのさ」。

もう一つの理由として、出稼ぎを上げることができる。

男性は都市部や他国へ数ヶ月から半年出稼ぎに行くことが多い。

主な仕事内容は工事現場等での肉体労働である。

バイクを購入するなど特定の目的を持って、出稼ぎに行く場合が多いという。

一定期間働き、バイクを購入できるだけの資金を貯蓄できた時点で、再び家に帰ってくるのである。

女性は、宗教的背景が近いサウジアラビアの家政婦として働くために渡航することが多いようだ。

こちらも目的の資金を貯めることができた時点で、帰国するという。

我々が農村部に赴くと、曜日を問わず昼間からぶらぶらしている成人男性をよく見かける。

彼らの年収はせいぜい15万円から20万円程度である。

その割には働かない日が多く、ゆとりのある雰囲気をかもし出している。

農村部のBOP層の人々は、毎週月曜日から金曜日まで継続的に働き、土日は休日という概念がそもそもない。

収穫期には農作業に没頭し、農業の閑散期には収入を上げたい場合は遠方へと出稼ぎに行く。

ゆとりのある場合は、農村部で日々、悠々自適な時間を過ごす。

事実、これまでインタビューしてきた農村部BOP層の中で、年間を通じて働いているという人にはほとんど出会ったことがない。


急速に流通もの整備が進む都市部BOP層

数多くの日経グローバル企業がある中で、アフリカは最も日系企業の進出が遅れている大陸である。

アフリカ大陸の面積は3030万km2で日本の約80倍である。

人口は9億人を擁し、21世紀に最も発展する大陸と言われている。


先進国とは全く異なる発展プロセスをたどる

ケニアでは、国民の2人に1人が携帯電話を持っている。

日本でもまだ定着していないモバイルバンキングサービス・M−PESAがすでに提供されている。

電気も来ていない。

上下水道もない。

そんな村に住む若者向けに、携帯電話のモバイルサイトを活用した音楽配信サービスが花開く。

事実、ノキアはインドの農村向けにNokia Life Toolというiモードに似たモバイルコンテンツサービスをすでに提供している。


ついに始まったモバイルバンキングサービス「M−KESHO」

ケニアでは、新たな世界最先端モバイルサービスが登場した。

M−PESAとサービス提携連携したエクイティバンク社のモバイルバンキングサービスM−KESHOが10年5月にスタートしたのである。

預金、保険、融資といった主要な銀行サービスを、窓口を介さずに携帯電話上で利用できるようになる。

ここまで見れば納得していただけると思うが、ケニアのモバイル送金とモバイルバンキングサービスは、すでに先進国以上の発展を遂げている。

 

私(チキハ)の感想です。

以上皆さんどのような感想を持ちでしょうか。

10年前でこれですから、今はもっと進んでいるのでしょうね。

企業がアフリカの村で展開をしようとするときに村長に挨拶してから、村民を集めて説明を行います。

日本人が行くとお祭りで歓迎してくれるという村もありました。

上下水道も電気も通っていない村です。

停滞した経済が活性化するのです。

人々は希望に満ちています。

私の頭の中で原始的な暮らしをする人と、最新の技術を持った人たちが行ったり来たりします。

近未来的な感じがしました。

最近面白い動画を見ています。

白人の男性がカナダの荒野で1人、ログハウスを建て半自給自足の生活をしています。

マイナス20度以下にもなるそこで、狩猟、魚釣り、ベリー類を摘み、樹から糖を取ります。

上下水道も無く、電気も通っていません。

サイトで100%天然のキノコを売ってmake moneyしています。

その暮らしはMy Selfe Reliance(私の自立)という思想のようです。

最近、2021年11月、アメリカではエネルギー価格が上昇して薪を使う人々が増えたと聞きました。

路上に紙幣がまかれる映像がツイッターにありました。

アメリカのインフレが進んでいます。

ドル紙幣が紙屑になる暗示のようにも見えました。

燃料や食糧を輸入に依存している私たち日本人は、アジアの人たちに助けてもらうことがあるかも知れませんね。

その先には今までの貨幣経済依存の社会とは違う、大自然と先端技術の融合した社会が実現しそうな気がしました。