『2022年世界の真実』(馬渕睦夫、2021)
この本が書かれたのは、2021年ですが、いま世界中で起こっていることを見ていると、当たっているなと思いました。
ドイツの電気はぜいたく品になってしまったとか、オランダでは一部の農家が、地球温暖化防止の対策で閉鎖されるとか、あり得ないようなものを見かけます。
<以下一部抜粋・要約>
はじめにーー世界中にあふれる「ポリコレという幽霊」の正体
2022年は、世界の社会(共産)主義化がいっそう進む年になると予想されます。
その1つの根拠になったのが、2021年7月23日から8月8日まで開催された東京オリンピックでした。
大会の基本コンセプトは「ダイバーシティー&インクルージョン(多様性と調和)であると宣伝されました。
これには他の標語とは異なり日本語訳がついていますが、残念ながら誤訳です。
「インクルージョン」は包摂、何かを含めるという意味なので、決して調和ではありません。
なぜ、このような聞き慣れない言葉を使ったのでしょうか。
組織委員会関係者が知っていたかどうか定かではありませんが、「ダイバーシティー&インクルージョン」は、オバマ元米大統領の大統領令に由来しているのです。
アメリカ建国は1619年?
オバマ大統領は2011年8月に大統領で第13583号を発布し、連邦政府組織全般に批判的人種論に基づいた人種多様性理論の教育を義務づけました。
ところが現在、アメリカの小中学生の教育現場では、この大統領令がいう批判的人種に基づいた歴史教育をめぐって大混乱が生じているのです。
「ダイバーシティ&イグルージョン」はアメリカ社会の左翼文化革命を象徴する用語です。
日本は古来、多様性社会
わが国では古来、多様性が認められてきました。
古事記の有名な天岩戸の項では、岩の奥に御隠れになった天照大御神に出てきてもらうため、男神女神の神々が特技を生かしてアマテラス大御神に働きかけてついに成功するのですが、一人ひとりの神々がそれぞれの役割を果たしたことが注目されます。
このエピソードに象徴されるように各人が異なった多様な個性を持ちそれらを発揮することによって社会の調和が保たれてきたのがわが国の社会のあり方です。
言い換えれば、わが国は多様性に基づく役割分担社会であり、各人がそれぞれの役割を果たすことにより社会が発展し、全体の調和が保たれてきたのです。
文化破壊による共産化の危機
東京オリンピックの基本コンセプトとアメリカで進行中の社会秩序破壊運動が連動していることを見てきましたが、日米に限らず現在の社会は共産主義文化革命の最中にあります。
かつてのロシア革命や中国の文革のように目に見える形で暴力革命ではないので、現状が体制転覆を目指す革命であることを認識するのは困難です。
現在の共産主義革命は、文化秩序破壊というポリティカル・コレクトネス(政治的正しさ)の衣を着て欧米及びわが国に浸透しており、その背景には前述したフランクフルト学派の文化破壊理論が存在しています。
現在の共産主義革命家は人種差別をなくそうとしているわけでも、またLG BTの権利を擁護しようと考えているわけでもありません。
現在の文化秩序を破壊するために彼らを被害者に仕立て上げて革命に利用しているだけです。
社会の制度を破壊すれば新しい未来が待っているとの幻想で、人々を騙しているに過ぎません。
「リベラル」を変質させたフランクフルト学派
アメリカにおいて「マルクス主義との戦い」をもたらしたのは、暴力による共産主義革命をあおったマルクス主義の亜流である批判理論(フランクフルト学派)による社会の分断があったからです。
フランクフルト学派の批判理論は、国民が共産主義の意識に目覚めない原因を「生活や思考を縛っている文化」に求めます。
したがって、既存の文化を批判破壊して思考を変革する必要があるとする。
それは、いわば先進国向けの共産革命理論なのです。
今までトランプ大統領が歯止めになっていたけれど、左傾化の歯止めが効かない状況になった現在、ディープステートは何をやろうとしているか。
アメリカを含めて彼らはこれから世界をどう持っていこうとしているか。
そこを議論すべきなのです。
されど、「目に見えない世界戦争」が勃発している
私は、2021年はハルマゲドン(世界最終戦争)開始の年と言ってきましたが、確かにコロナ戦争を持ってハルマゲドンが始まりました。
問題は、私たちが、これが世界戦争だと気づけないことです。
今年の会合は結局中止となりましたが、世界のアジェンダ(取り組むべき課題)を決めるダボス会議の2021年のテーマは「グレート・リセット」でした。
つまり、コロナ世界戦争によって、世界を根本的に変質させるということです。
これまでのところ、世界が一致して彼らが敷いた路線の通りに行動しています。
私たちの行動原理がリセットされてしまった感があります。
気候変動問題も目に見えない世界戦争です。
二酸化炭素削減強制は、軍事力を使わなくとも経済を「平和裏」に破壊することに成功しつつあります。
地球環境保全のためには善行を行っているとの誤解のもとに、私たちはせっせと地球環境を破壊する悪行に勤しんでいるわけです。
これは、目に見えない戦争であると同時に、欺瞞の戦争です。
世界のアジェンダを決めている一握りの寡頭勢力の悪意を見抜く必要があります。見えない戦争とは、彼らとの知恵比べです。
ピープルの健全な常識と、ポリティカル・コレクトネスを駆使して私たちを洗脳しようとしている悪徳勢力との世界最終戦争なのです。
さらに悲観的に予想すれば、これらの「武力紛争ではない形での世界大戦」が、「武力を伴う(第三次)世界大戦」に転換することはいつでもあり得ます。
人々の不安や恐怖を煽るためには、「目に見える戦争」は最も効率が良いからです。
第二次大戦期後に限ってみても、朝鮮戦争、ベトナム戦争、湾岸戦争、アフガン戦争、イラク戦争など、すべてディープステートがたくらんだ戦争であり、アメリカの多くの兵士が犠牲になりました。
世界の闇が広がる一方の2022年で光明を見いだすとすれば、11月のアメリカの中間選挙でしょう。
ここで共和党が上下両院を抑えられるかどうか。
これがトランプの復帰に決定的な鍵を握っていると言えます。
そしてもう一つの光明は日本です。
次章でその理由を考えます。
一神教的破壊思想に勝利するために
1937年、文部省から『國体の本義』が刊行されました。
これは日本の伝統精神とは何かを改めて世に問うた小冊子であり、芥川が指摘した「造り変える力」という言い方はしていませんが、問題意識は同じです。
外国思想の氾濫の結果、1930年代の日本の思想界が混迷を極めているとして、わが国の伝統文化を見直すことを訴え、わが国は積極的に外国の文物を摂取し、それらを伝統文化に照らし醇化することによって日本文化を発展させてきたと強調しました。
ここに言う「摂取醇化」は土着化あるいは日本化のことであり、まさしく外国の文物を造り変えて新たな日本文化を創造してきたということです。
「どう造り変えるか」の基準となるのがわが国の國体です。
我々が國体の精神を忘却したときに、思想の混乱すなわち生き方の乱れが生じるのです。
グローバリズムを土着化することが喫緊の課題なんです。
グローバリズムの弊害を見抜けない理由は、私たちが國体の精神、すなわち伝統精神を忘れてしまったからです。
私(チキハ)の感想です。
ここでいう戦争とは、民主主義(一般ピープル)と、共産主義(特定の少数の人々、ディープステート)の戦いということです。
私たちは、知らないうちに、政治的な正しさの宣伝のもとに、ほんのひと握りの人の考える世界秩序の方向に、誘導されているのかもしれません。
馬淵さんは、己を浄化して、日本の精神を取り戻そう、と言っていると思います。
そして、それが周りに、日本に、世界に光明となっていくということです。
難しいこといいますよね。
機会があれば、それらの本も読んでみたいと思います。
アメリカ退役軍人の、公開書簡
【馬渕睦夫】日本では気づいてる人は少ないですが、今アメリカはとても危険な状態です【ひとりがたり】 - YouTube