『21世紀の資本』( トマ・ピケティ 、2014)感想①
私たちは今 、低成長や 格差社会という言葉に怯えています。
この本は 歴史と言う 時間の流れの中で 今の私たちの位置を 見せてくれるように思う。
以下で、この本を読んだ私の 言葉で 説明してみようと思います。
人間の長い歴史の中で 捉えるならば 成長率が 3%もあることの方が異常で 短期間であり その他の時代は 成長率は 1%にも満たない ことが 常であった。
格差社会ということに関して言えば これもまた 現在は 歴史上 格差の少ない時代である。
我々は 産業革命以降、大いなる恩恵を受けている。 生産性の向上 によって、親から資産を譲り受けることのなかった者に
貯蓄によって資本を作り、資産を持つことが、できるようになった。資産はそのものが、富を産み出すことができるものだ。
インフレによって 、それまで土地と国債の 利息で食べていたような者は 難しくなった。
労働によって対価を得る比率が、高まった。格差が縮まる要因の一つだ。
20世紀 公的債務について 全く違う見方が登場した 。公的債務は 公的支出を増やして富の再分配を行い 、
社会で最も恵まれない人々に 益をもたらす 政策の道具になり得るという見方だ。
19世紀
貸し手には気前よく利払いが行われ、 民間財産はそれで増加していた 。20世紀には 負債はインフレに埋もれてしまい 、
返済も価値が減少しつつあるお金で行われた ということだ。
おかげで財政赤字は、 実質的に 国にお金を貸した人の資産で 埋め合わされ、 同額の増税をせずに済んだ。
インフレによる再分配は イギリスに比べて フランスの方がはるかに大規模だった ことは興味深い。
1913ー 1950年のフランスの 物価は100倍になった。
1950年には 債権の購買力は かつての1/100になり 1913年の 不労所得生活者や その子孫には ほぼ何も残されていなかった。