あなたは、僕の何を見ているの。
僕は、あなたを見ている。
少なくとも、そう信じていた。
あなたの向く方向へ、
僕もまた、向いてみたいと思った。
それが正しいかどうかは、
正直、わからなかった。
それしか方法がないのなら、
このまま別れてしまうことの方が、
まだ怖かった。
あなたの迷いに、
僕は自分の足場を失っていた。
あのときの僕は、
それを、愛だと思っていた。
僕は、あなたが、僕の代わりに、強くいてくれると、
思っていた。
それが、あなたを苦しめていたことに、
あのときの僕は、
気づいていなかった。
いまの僕は、
あなたの強さではなく、
あなたがどこで震えていたのかを、
見ようとしている。
そして、
僕は、優しくなる。